心でうたう3-A-Day
今シーズンからポラリスドームに入った食堂「いこい」の前を通ると懐かしい顔が2つ。
「ごめんねぇ~」というのは昨年までの店舗、ハナマルのお母さんたち。
「私たちなんかより、ずっと美味しいからまた通って!」安い料金で続けるのは大変だったらしい。母さんたちがお願いしたという同じ平取町の老舗食堂「いこい」が後の店舗に入り、この日は「お願いした立場上」手伝いに来たのだという。
いこいも美味しい。でも何か物足りない。「主婦の力を感じるの。母親の味だよね」と知り合いが言う。仕方がないけれど、その通りだと思う。
現実を受け入れ、いこいの味に慣れていかなくては。
カラトンは小さくててんてんがあってかわいい。
テン太の代役も大変だろうけど、手綱持たれる誘導馬も初めてでほほえましい。
それって誘導馬としてどうかとも思うけど(^_^;) 風強かったってことで。
そこで、ヨシカツヒーローは、という話。みんなが心配している。
ヨシ君はどこにいるの? 元気?
ヨシくんにはもともとオーナーさんがいて、冬の間過ごしていた乗馬クラブにいるらしい。
近いうちに会いに行って紹介したいなぁ。そこには、昔むかしばんえいで誘導馬をしていたシホロペガサスもいるのだとか。
なじみの声が消えた。
道営といえば、小枝さんだ。
メイショウヒダカの幕に入れた「逃げるお嬢様」は小枝さんの実況からいただいた。
最近はミスが目立って、いくら好きだといっても疑問に思うことが多くはなっていたけれど。
今までの道営の歴史上にいるのは彼女の声なのだ。
応援してきた斉藤騎手が、調教師試験を受けると聞いたのは閉幕の少し前のこと。
最後の勝負服姿かもしれない。道営記念でその姿を目に留めようと思っていたら、
馬主服なのをすっかり忘れていた。
握手会でその話をしたら、すぐに家に戻り、集っていたファンたちに、
もう着ることのない勝負服にサインをして渡してくれた。(試験落ちなくてよかった(^_^;))
試験もまだだから、最後かどうかわからない。
でも、最後の可能性が高いってことを、多くの人に伝えたかった。
知らないうちに姿を見かけなくなった馬たち。
調教中に骨折したり、遠征中に病気で命を落とした馬たちを、
私たちはいつ弔えるのか。
当たり前だと思っていた道営競馬の景色が、
半年の間に変わってしまった。そんなことが今年の春は特に多い。
行き場所を失った感謝の気持ち。喪失感。
ファンには何も知らされないのかという寂しさと怒り。