春天におもう
春の天皇賞。私が中央競馬で一番好きなレース。好きだったはずのレース。
競馬をはじめて、徐々に好きになっていたサクラローレルがナリタブライアンを差した。
次の年、3人の騎手がそれぞれの馬の持ち味を生かしたレースにゾクゾクした。ローレルは2着に負けてしまったけれど、いまでも私の中のベストレースだ。
今年の春天はライヴでは見られなかったけど、「史上最低のレース」というメールが来た。それだけで、なんとなく想像がつく。私が生で見て、同じように感じたのは昨年の春天ではなかったか。
スローペースでヨーイドン。ペースに言い訳する騎手。馬券を買っている人はそれで納得するか。馬が入れ替わって面白かった、というコメントも見たけれど、そこまで気を遣って解説しなくてはいなけい状況にまできてるのか。
門別競馬場のチャリティーオークションで、イングランディーレの蹄鉄が出されていた。「なんで今?」と思った。
でも、イングランディーレが逃げ切った春天で、典さんがニヤリと見せた笑顔が懐かしい。
メジロだけじゃない。私が追いかけてきた歴史ある馬主や牧場は次々と姿を消した。ドーベル、ブライト、私をあれだけ感動させた馬たちがいるメジロの撤退でさえも虚脱感を感じないほど、そのことへの感覚が麻痺している。私自身が撤退しようとしているからか、とも思う。まだまだ見続けるつもりだけど。
※ ヒルノダムールは好きよ。ナムラクレセント、かっこよかった。メンコがぴったりだった。