荒尾競馬
廃止になりそうになって、覆って。それからは、危機感は感じているつもりでも、この感覚がかなり昔のことのように感じる。
「もう一つも地方競馬場の灯を消さない」。
わたしたちは、いつだってそう思っている。そんな人たちが全国にはたくさんいて、助け合っている。
何がいいのかわからない。競馬場がなくなるのは寂しいし悔しいけれど、関係者の人たちにとっては何が幸せなのか。
このまま競馬を続けても苦しいだけだって、我慢しているファンだっているのだろうけれど、
そう思って我慢して、なくなってから悔しい思いをした人たちがいた。彼らが言う、これからはもう灯を消さない、と。
友達の好きな馬がいた。好きな騎手がいる。そんなステキな場所。海の見える競馬場。
早く行かなきゃと思っていた。これから訪れたんじゃ、廃止巡礼じゃないか。
どうすればいい? なにが幸せ?
いまもし、ばんえいに廃止の話が出たら、どうなるんだろう?
自分の頭ではまとめきれずに、もやもやした気持ちと悲しさばかりがつのる。