2月上旬に、円山動物園で行われた「どさんこ馬市民講座」に行ってきました。
毎年この時期に行われているので、この機会に合わせて年に一度、動物たちに会う。時間がなくて、最近ではポニーに会う程度になっているのが申し訳ない。
地下鉄の駅から動物園までは雨が降っていた。実技あるのになー。2月に入ると春を感じるようになるが、雨や温度計のような目に見えるものだけではない。ある程度北海道に過ごした人間が感じる、「春が近づいている」という感覚がある。日差しの強さや匂いといったものだ。
はじめは、北海道和種馬保存協会事務局長の白井興一さんによるどさんこの概要。ウマとどさんこの歴史を幅広く説明してくださって興味深い。ウマの歴史ってどこかで目にはしているのだけど、いつも脳みそ通り抜けてしまう(汗)。とはいえ、そのつど感じ方が違うように思う。以前は説が2つあったものも、DNA鑑定が普及してきたおかげではっきりしてきた内容もあるらしい。それでもまだわからない部分やミステリーがいくつもあるという。
その次は、「NPO法人日本治療的乗馬協会」の理事長である、滝坂信一帝京科学大学教授のはなし。初めて聞く団体名だ。馬を知りはじめたころ、障害者乗馬に興味を持って集まりに行ったりもしたけれど、結局何もしないままな私…。それから急激にこの分野は進歩して、団体もたくさんできている。滝坂先生はそれらの団体をつなげる役割も担っているそう。
以下、滝坂先生の話メモ。
馬と触れ合うことと乗馬はイコールではないということ。近所の小学生18人が授業で大学の馬を訪れたときに、「馬に乗ったことがある人」と聞くと、4人が手を挙げた。「馬に触ったことのある人」というと1人しか挙げなかった、これはおかしい、と。3人は馬に乗ったけれど馬には触れていない。「馬にちゃんと出会ってほしい」ーと、今の実習は馬房の掃除や馬の手入れを行っているらしい。
一般的なひき馬体験って、乗った後に馬の顔をなでたりしにくい気がする。リッキーやミルキーはニンジンをあげるチャンスがあることが、大きな意味をなしているんだなぁ。
乗馬と肩車が似ている、というのも面白かった。子どもを馬に乗せると最初は緊張して縮こまってしまう。肩車も、最初はそう。でもこの人が大丈夫だとわかると、止まりたい、右に行きたい、など指示するようになる。
何枚か写真も見た。自閉症の子が、馬の背中に抱きつくようにしている写真、ものすごく幸せそうなすてきな笑顔だった。
ほかにもたーーーくさん、新しくいろいろなことを知ることができました。
どさんこの普及は、このような「騎乗」と、荷物を載せる「だんづけ」が考えられるとまとめられていた。働く馬好きな私はだんづけに興味がある。さまざまな場所で、どさんこ、馬がもっと活躍できる場が増えてほしいと願うばかりです。