道営三冠
三冠レースが、ここまでいろんな思いになることはなかった。
北斗盃は岩手のベンテンコゾウが勝った。
道営馬は、各地に遠征しては優勝することが多くて、
そのたびに、道営馬の強さを見たか、といい気分になっていた。
遠征の楽しさって正直そこだ。すいませんが。
「元道営馬」が勝っただけでも気分がよくなる。東京ダービーのヒガシウィルウィン!! みたいな。
岩手の南部駒賞にはなんとか行きたい、と思っていたことがある。それは道営馬が勝つことが多いから。道営が終わって(最近は最終週前が多いけど)寂しい時期だし。
そんなふうに、他場をなめくさっていたところが私にはある。
それが、岩手の馬にやられた。それでも、北斗盃はそんなに悔しさもなかったのだ。
岩手はばんえいと同時期に存続を乗りこえたという仲間意識がある。岩手ならいい、岩手ならうれしい。
正直そんな気持ちだった。次は負けないぞ、という思いも心地よかった。
遠征がありがたい。心からそう思っていた。
それでも、北海優駿前になるとちょっと心がざわざわしてきた。
そして、またやられてしまった。今回は北斗盃のようには思わず、単純に悔しかった。なんでなんだろう。
ダービーだからか。3つあるうちの2つを取られちゃったからなのか。
王冠賞こそはなんとか道営馬に勝ってほしい。キンコ以来の三冠を他場に取られちゃうのか。
2600じゃなくて1800だし、強いのだから、勝たれたら仕方がないけれど悔しい。
馬券だってベンテンコゾウは買いたくないけど、でもここは買わないと。強さを認めることとは別。ストーンリバーから2頭に流す。頼む、桑村に阿部龍。直線スーパーステションが抜け出して胸をなでおろした。
って、なんでここまで。
馬券が久々のヒットだったのも喜び倍増だった。
ベンテンコゾウはちょっと夏負け気味だったとの記事も見た。出負けして前に出せず(道営騎手が前に出させず?)思うような競馬ができなかった印象。アウェーがどれだけ大変なのか、ということだ。
そんな中で岩手や南関、JRAで活躍した先人たちのことを思い出す。みんなすごかったんだ。バルクに限っては海外もだしなぁ。
「おらが馬」のライバルの存在を楽しめるのが交流競走。
さまざまなことを乗り越えてきた人馬がいるから、遠征に心惹かれるのだ。そのことを思い出させてくれたベンテンコゾウ。私の中の三冠レースを盛り上げてくれた。
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