2018年5月18日 (金)

写真の整理

2年前に帯広に越してきたとき、札幌の実家から自分関連グッズを全て引き上げてきた。
いまだに整理できていない雑誌や写真がある。先日重い腰を上げてダンボールを開いたら、その中は全て昔の競馬写真だった。
競馬を、写真をはじめたころに撮影し、プリントしたものがたくさん出てくる。人からもらったステキな写真も多い。

昔は好きな馬がたくさんいた。一枚一枚、そのときの気持ちを思い出す。レースをたくさん見ていたからそのぶん好きな馬も増える。
というより、馬に対してはできるだけ平等でありたいし、馬は頑張っているんだ、と思うとほとんど撮影してしまう。見た馬をみんな、好きになっていた。

ここにいる馬は、全てが誰かの大事な馬だ。人とつながりのない馬はいない。
当時はカメラを持っている人も今ほど多くなかったから、誰かのためになればという思いもあって撮影していた。シャッターを押すときにはそう思っても、開門から最終まで競馬を見ていたから、家に帰ったらさすがに疲れてしまう。いつか、ホームページ(当時)にアップしよう、と思ってもそのままになっていた。
自己満足の、誰かに喜んでほしいという思いは届かないままダンボールにしまわれた。今開けても、もう遅いのだ。

仕事だけで精一杯の不器用なわたしは、体を壊してから最初にブログを休むことにした。それでもなんとかしたくて、できるだけ体力を使わずに写真をアップする方法をずっと考えている。
ばん馬は携帯からインスタグラムとツイッターにアップしたものを、ブログに自動的にはっている。それを見てくださる方もいるけれど、あまり見やすいとは思わないし、未だに試行錯誤が続く。

表に出せなかった写真はサヨナラだ。いくつかは残して自分だけの思い出にしたい。
今、撮った写真はせっかくだから、見てほしいな。アウトプットしないと意味がない。

2017年8月 2日 (水)

山野浩一さんの訃報

山野浩一さんの訃報。
競馬評論は数あれど、文章が好きで、ブログを良く読んでいた。
ここ最近は奥様の話題が多かった。介護されている姿に深い愛情が感じられて、
競馬とは違う一面に勝手に親しみを感じていた。理想的な夫婦の姿だと思っていた。

島田明宏さんのnetkeibaのコラムにあった一言が印象的だ。
「いやあ、文芸より競馬のほうがずっと上だから」
http://news.netkeiba.com/?pid=column_view&cid=37807

ここ数年、競馬界の大御所が次々と亡くなられている。
私に競馬の面白さを教えてくれた方々。寂しい。

直接知らない人には、あまりコメントはしない私が、
奥様の話題か山野さん自身の体調か、今では何か忘れてしまったけれど、
心を動かされて思わず山野さんのFacebookに一言コメントを入れた。
コメントだったか単に「いいね」だったか。
何者かわからない私のコメントを読んでくださっていたことがうれしかった。
とても気さくな方だったと聞き、納得した。

2015年2月11日 (水)

馬の絵本でおもうこと

1ヶ月くらい昔に書いたもの、アップしていなかった(汗)↓

北海道文学館の「うまとあそぼう」が1月18日で終了。
最終日には、「どさんこうまのふゆ」などの本田哲也さんの講演に行く予定だったのだけど、絵本にも出てくるような、どさんこが埋もれるくらいの大雪だったため札幌に行くのを断念。どさんこを取材した時の話なども聞いてみたかったなぁ。

先月は、私が大好きな加藤多一さんの「文芸トーク」が開催された。もともとこの企画展は、図書局の高校生との共催みたいな感じ。トークでも、加藤さんは話が得意じゃないといって高校生にふる(笑) 加藤さんの話を聞きたかったけど仕方がない。それならば、この「うまとあそぼう」という企画で、高校生が馬のことをどのように思ったのかを聞いてみたかった。

高校生が選んだのは加藤さんの3作品。戦争中の馬との関わりを書いた「馬を洗って…」「ホシコ」、北海道開拓の風景を描いた「原野に飛ぶ橇」。好きな話が多くてうれしい。
でも、軍馬の話ということから、戦争教育に話が進んでいく。周りの人たちも馬ではなく戦争の話について盛り上がる。そこなのか?! なんではだしのゲンが出てくるんだー。
図書局なら、もっと好きな本を読むことで楽しんでほしい。でも、優秀な高校生は、社会との関わりについての答えを求められてしまう。そのことが不憫だった。私の大好きな「原野に飛ぶ橇」についての話は少ししかなかった。あったとしても、感想は「働かされる馬」と「ノーマライゼーション」について。

中高生時代に「大人から求められるもの」を漠然と感じ、それに応えようとする気持ちはわかる。反戦教育だって悪いとは思わない。でも、これじゃ私たちの時代と変わっていないじゃん……。今は私たちの時代よりもっと、自由に意見を言えるのかと思っていたけれど、そうでもないのかな。
「うまとあそぼう」というテーマをもってしても、人と馬との関わりについて、考えようとする基盤がないのは残念。なんていってる私も、高校生に馬についての答えを求めているんだよな。
でも、加藤多一さんの本を読んで感じることは、戦争と働かされる馬のことだけなのかな。

どさんこ馬市民講座

2月上旬に、円山動物園で行われた「どさんこ馬市民講座」に行ってきました。
毎年この時期に行われているので、この機会に合わせて年に一度、動物たちに会う。時間がなくて、最近ではポニーに会う程度になっているのが申し訳ない。
地下鉄の駅から動物園までは雨が降っていた。実技あるのになー。2月に入ると春を感じるようになるが、雨や温度計のような目に見えるものだけではない。ある程度北海道に過ごした人間が感じる、「春が近づいている」という感覚がある。日差しの強さや匂いといったものだ。

はじめは、北海道和種馬保存協会事務局長の白井興一さんによるどさんこの概要。ウマとどさんこの歴史を幅広く説明してくださって興味深い。ウマの歴史ってどこかで目にはしているのだけど、いつも脳みそ通り抜けてしまう(汗)。とはいえ、そのつど感じ方が違うように思う。以前は説が2つあったものも、DNA鑑定が普及してきたおかげではっきりしてきた内容もあるらしい。それでもまだわからない部分やミステリーがいくつもあるという。

その次は、「NPO法人日本治療的乗馬協会」の理事長である、滝坂信一帝京科学大学教授のはなし。初めて聞く団体名だ。馬を知りはじめたころ、障害者乗馬に興味を持って集まりに行ったりもしたけれど、結局何もしないままな私…。それから急激にこの分野は進歩して、団体もたくさんできている。滝坂先生はそれらの団体をつなげる役割も担っているそう。

以下、滝坂先生の話メモ。
馬と触れ合うことと乗馬はイコールではないということ。近所の小学生18人が授業で大学の馬を訪れたときに、「馬に乗ったことがある人」と聞くと、4人が手を挙げた。「馬に触ったことのある人」というと1人しか挙げなかった、これはおかしい、と。3人は馬に乗ったけれど馬には触れていない。「馬にちゃんと出会ってほしい」ーと、今の実習は馬房の掃除や馬の手入れを行っているらしい。
一般的なひき馬体験って、乗った後に馬の顔をなでたりしにくい気がする。リッキーやミルキーはニンジンをあげるチャンスがあることが、大きな意味をなしているんだなぁ。
乗馬と肩車が似ている、というのも面白かった。子どもを馬に乗せると最初は緊張して縮こまってしまう。肩車も、最初はそう。でもこの人が大丈夫だとわかると、止まりたい、右に行きたい、など指示するようになる。
何枚か写真も見た。自閉症の子が、馬の背中に抱きつくようにしている写真、ものすごく幸せそうなすてきな笑顔だった。

ほかにもたーーーくさん、新しくいろいろなことを知ることができました。
どさんこの普及は、このような「騎乗」と、荷物を載せる「だんづけ」が考えられるとまとめられていた。働く馬好きな私はだんづけに興味がある。さまざまな場所で、どさんこ、馬がもっと活躍できる場が増えてほしいと願うばかりです。

2014年11月30日 (日)

うまとあそぼう展

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北海道立文学館で22日からはじまった「ファミリー文学館 "うま"とあそぼう!!」を見てきました。
http://www.h-bungaku.or.jp/exhibition/special.html
大好きな加藤多一さんの作品が多いということで楽しみーー。ポスターもかわいい。ちなみに特別展は入場無料です。
6、7年くらい前に一気に札幌市内にあると思われる馬の絵本を調べ、読みまくったことがあるのですが最近の作品は知らないし、きちんと整理したいというのもあります。
馬の絵本、機会があれば子どものものと思わず、馬好きな大人はいろいろと読んでみてほしいです。泣けます……

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2014年9月19日 (金)

9月、いろいろと

いろいろとお知らせや書きそびれが。とりいそぎ箇条書き…

★乗馬用品のエクイマーケットが札幌で出店します。
20~23日の10時~18時で、よりどこオノベカ(南11西7)
http://www.equimarket.co.jp/?t=10
乗馬グッズだけではなくて馬グッズもあるので、楽しめると思いますよー。
私は馬術大会の時に馬ステッカーを買いました笑

★20日は静内のセリ場でコンサート!
すてきー。明日は行けないけれど、一度ここで聴いてみたい!
http://www.hokkaido-np.co.jp/cont/eventdata/228290.php

★(追記 忘れてた)
「表出する写真、北海道」展に行ってきました。21日まで、中央区南1西11のコンチネンタルギャラリーで行われています。札幌国際芸術祭の提携事業で、開拓期からの北海道を写した作品がそろいます。
http://northfinder.jp/special/201409/index.html

で、馬がいた風景チェック。
↑のホームページやチラシでも紹介されている操上和美さんの写真は、「NORTHERN」1973、富良野だったかな?
爲岡進さんは「馬弊を乗せた神馬」(1977、江差)←ばん馬っぽい大きな馬でした
岸本日出雄さんは「ばん馬競争」(1963、佐呂間)←ばん馬というタイトルですが、軽種に乗ってるシーン
そういえばもう1枚あった!家の前で、お父様と自宅の馬を写したのは…深瀬昌久さんだったかなぁ。
ということで4枚だったかと思います。

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2014年9月16日 (火)

Retrospect by Photostud

フォトユニットPhotostudさんの初の写真集「Retrospect 2002-2013」がやっと届いたー!!
美しさはもちろん、手元にこの本があることが、私を懐かしい気持ちにさせてくれる。

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2014年3月 8日 (土)

北海道で見たい、祭の馬

競馬をはじめて数年経つと、引退した馬のことについて考える。多くの競馬ファンが迎える儀式だろう。私は引退し、繁殖馬とはならなかった馬たちに会いにいった。牧場、乗馬クラブに馬術大会。引退した馬が幸せであることを、この目で確かめたかった。それは、全ての引退馬がそうはならないということに対する、私なりの供養でもあった。

友人の好きな馬が相馬野馬追に出場するというタイミングで、はじめて野馬追を見に行った。馬たちがとてつもなくかっこいいことはもちろん、福島で馬を扱う人たちの、人の良さに惹かれた。

3月11日の震災で、浜通りが大きな被害を受けたことを知る。馬は、人は大丈夫なのか。何もできないもどかしさを抱えながら、情報を集めていた。
ある日テレビに映った、被災した馬がいるという馬小屋は、今まで私が見てきたものとは違った。
番組ではそうだとは言わなかったけれど、これが馬肉になる運命の馬たちがいる場所なのだと確信した。
それならば、この馬は震災に遭ったことで、「被災馬」として生きていけるのか-
震災があったから生きながらえた馬がいた。そんな数奇な運命の馬のことは、きっと震災の歴史の中でも伝えられないまま、過ぎていくのだろう。そう思っていた。

「祭の馬」は、引退後食用として飼われていた場所で被災し、結果、野馬追の馬として生きることになった馬、ミラーズクエストを描いたドキュメンタリーだ。映画には、被災馬を受け入れた日高町の映像もあるという。私の中でひっかかっていた、あの馬たちのことを取材し、タブーといわれる内容を描写してくれた、貴重な映画だ。

内容はもちろん、ドバイ国際映画祭の一部門で最優秀賞も受賞し、北海道の景色が流れる。札幌でもいつか上映されるだろう、されないわけはない、とのんびり構えていたけれど、まだ上映するという話は聞こえてこない。
馬産地だけに引退馬の話は重すぎるのだろうか。なんとか北海道で上映されないだろかと気を揉んでいる。私は映画には詳しくないのだけど、簡単にリクエストとかできるものなのか。
内地に行くしかないのだろうか。でも、北海道の人にたくさん見てほしい。

祭の馬 公式サイト
http://matsurinouma.com/

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2013年11月 7日 (木)

祭の馬

相馬野馬追、東日本大震災を題材とした馬のドキュメンタリー映画が上映されはじめているらしい。ものすごく見たい!
「ワケあって おちんちんが ハレちゃった 或る馬の、数奇な運命。」というコピーが秀逸すぎる。
津波で流された時に怪我をしてばい菌が入り込み、ハレてしまったのだ。

震災だけではなく、引退後の競走馬についても言及しているようだ。震災後、被災した馬がいた場所をいろいろ調べていたら、頭数からいって、肉として売られていく馬が集まっていたと思われるところもあった。震災によって、逆に生き延びた馬もいたわけで、その数奇な運命のことをぼんやりと思っていた。ここで紹介されているのはそんな馬の一頭なんだろう。名前はミラーズクエスト、データベースにも存在するのでそのまま本名なのだな。あー北海道でも上映するかなぁ、日高も出るようだし、上映してほしいなーー。

http://matsurinouma.com/

2013年1月22日 (火)

2012年9月

9月、馬術大会に行ってきました。
ノーザンホースパークは、ほんと美しい場所に馬場がある。この日は天気にも恵まれ、秋らしく過ごしやすい気温。
元競走馬が元気にやっていることを知ってほしい、とここに行き、写真を撮ってきました。それは元気であってほしい、元気なんだよね、というわたしの願い。

といいつつ、ばたばたしているうちに馬名がわからなくなってしまった……
という理由でアップしていない写真もたくさんあるので、それではいけない、ととりあえずアップします。可能な限り調べてわかればまた書き足します…ごめんなさい、いつもこんな感じで。
私が撮っているということは、元競走馬のはずなのだけど。とりあえず、ディラクエとサクラホウジュ、ブランディスはわかりました。ユメロマンもいるはず。ミナミノゴージャスやジーティーボス、リブロードキャストも撮っていそうな気がするのですが…。

posted by (C)ゆか

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ばん馬のいる風景

プロフィール

  • ゆかです。北海道在住。いろんな馬に会うことが好き。 ばんえいは「ばん馬のいる風景」、ホッカイドウ競馬は「つぶ串ひとつ」というブログで書いてます。それ以外の馬ネタの行き先がここ。 TwitterとInstagramは@primoordine。地元紙記者、競馬ライター・カメラマン。小久保(斎藤)友香の名前で出ています

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