ナナカマドのアップルパイ
やまね工房から、アップルパイの話。
私はいまだに「ナナカマドアベニュー」のアップルパイが一番だと思っている。
私がまだ大学生のころ、風景写真が好きだった私はナナカマドにある写真と、やまね工房のぬいぐるみに癒やされていた。
最初は広告会社が運営していたと思う。そこで出していた、北海道の風景写真集を見たのが最初。自然つながりで、やまね工房のぬいぐるみが並んでいた。
将来の夢にぶつかり、挫折して、ごちゃごちゃになっていた時だった。それからはここで出されるアップルパイと、喫茶担当になった時田さんとのトークが心を満たしてくれた。
それから時田さんは独立して場所を変え、でもすぐに閉店してしまった。
ふと思い出して検索してみたら、時田さんが亡くなっていたことを知る。
たまに入院していたよなぁ、突然辞められたのもそういうことか。いまさら気付いたのが申し訳なく、悲しい。20そこそこの私にとって大事な場所だった。
(サイトを読むと「伝説の喫茶店」とある。人気店だったんだなぁ)
引き続き検索していたら、余市の「山本観光果樹園」と東区の「がじゅまる」はそのレシピを受け継いだものだという。以前ここのアップルパイを見た時に、丸いアルミホイルで包まれた、三角の形をしたアップルパイの形に、懐かしいアップルパイを思い出したんだった。
時田さんがやめる時「レシピは伝えておくから」と言っていた。あの味をまた食べられるのかな。おいしいとわかっていても、その後、アップルパイを買うのはなんとなく避けていた。
機会があったら、食べに行かなくては。